今季初観戦は首位攻防戦
今季初観戦は現在西地区首位のレンジャースとの今季初対戦。上位チームにからっきしのエンゼルスにとって非常に重要な試合だ。連休の日本からの観光客も多いようで日本人が大勢詰めかけていた。
序盤から先発アンダーソンが四死球を連発。5イニングで6つも出しちゃ、そりゃ野手も乗れないわ。3回はノーヒットで失点し、4回はウォードが打球を見失いレフトフライがツーベース。さらにネトが1塁へ悪送球で序盤から3点をリードされる。かろうじて致命傷となるタイムリーを浴びなかったのが唯一の収穫か。
6回からはバリア。5年前にデビューした時は「これは有望な若手が出てきた」と思ったものだが、それから6年、安定した成績を残せず、ずっと一皮むけない状態が続いている。しかし今日のバリアは良かった。4イニングを3安打無四球で試合を壊さずに繋いでくれた。しかし8回に今度はレンドーンが2塁悪送球で4点差に。レンドーンは今年送球が安定しない。24試合で5エラーはひどい。8回表で4点差になった時点では統計的なWin Probability(勝利確率)は3.6%しかなかった。
3.6%からの逆襲
8回表トラウトのタイムリーでやっと1点返し、大谷登場。だが今日の打者大谷は全くダメだった。タイミングも合わず、バットの芯にも当たらない。力ないセカンドゴロでイニング終了。大谷が倒れた時点で多くの観客が席を立った。9回3点差を追いつくのはあまりにも厳しすぎる。
しかし今年のエンゼルスはこれまでとはちょっと違う。一昨日のカージナルス戦も9回に2本塁打などで3点を取って逆転している。9回レンドーン、ドルーリーのヒットで2死ながらチャンスを作ると、途中から入ったウォーラックがあと1メートルで同点ホームランというライトフェンス直撃のタイムリーツーベースで1点差。去年までは間違いなくここで終わっていたが、今度はレンヒーフォがしぶとくセンター前へタイムリー!!足の遅いウォーラックも一生懸命走って同点のホームを踏んだ。帰らずに残っていたエンゼルスファンは大盛り上がりだ。
延長10回表、無死2塁のタイブレークをエステベスが気合いの投球で無失点で凌いだ。さあ10回裏、1点取ればエンゼルスの勝利だ。トラウト敬遠で無死1、2塁で大谷。もしかして一番美味しいところを持って行くのか?意外と3塁前へセーフティバントもある?しかし今日の大谷はとことんダメだった。またもや弱いセカンドゴロ。だがこれはプロダクティブ・アウト。ランナーを3塁へ進める貴重なアウトだった。本人も最低でも1、2塁間へゴロを打とうと思っていたのだろう。これでレンドーンが外野フライでもエンゼルスの勝利だ。この時点でWin Probabilityは82.4%まで跳ね上がっていた。レンジャースも調子の上がらない守護神スミスからスボールズへスイッチ。場内固唾を呑んで見守ったその初球、何とワイルドピッチで3塁ランナーがホームイン!エンゼルスが首位決戦の初戦を劇的な勝利で飾った。8回まではエラーに四球とエンゼルスのミス続きでイライラさせられたが、最後は相手のミスで笑った。
「大谷は無安打、なおエンゼルスは勝利」という珍しい「逆なおエ」
今日の大谷は5打数ノーヒット。第1打席こそ痛烈な1塁ゴロだったが、ゴロ3つと3塁ファウルフライと良いところがなかった。全く打球が上がらないし、バレルゾーンに打球を飛ばせない。もしかしたら今日は居残りでバッティング練習するんじゃないかと思ったほどだ。それでも修正能力の高さこそ彼の持ち味。今日は大谷の日じゃなかったが、明日は修正して素晴らしいバッティングを見せてくれると期待したい。
これでチームは5連勝。やはり強いチームは5連勝、6連勝といういい流れをシーズン中に何度も作る。ドジャースなんてしょっちゅう7連勝だ、8連勝だなんてやっているもんな。エンゼルスも今日のようなしぶとく勝つ試合が増えてくればプレーオフのチャンスは上がっていくだろうし、大谷のチーム残留も確かなものになってくるだろう。
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