辛口寸評:大谷16号に逆転勝利、だが勝って兜の緒を締めよ!

試合結果

レンドーン復帰で得点力増強を期待

レンドーンが足のケガから復帰した。最近タイムリー不足の打線に厚みが出るだろう。しかし今年のレンドーンは守備が悪い。身体が硬くなってしまったように感じる。ウルシェラの三塁守備が素晴らしいので、レンドーンが打撃不振のウォルシュに代わって1塁を守れるといいんだけどなあ。

またもや失点を重ねるアンダーソン

エンゼルス先発はアンダーソン。開幕から10試合先発して5失点以上が4度もあり、防御率は5.47とキャリア最低の成績だ。今日も2回にピンチを招くとタイムリーを2本浴びてあっという間に4失点。アンダーソンは全般的に球が高い。球速のない投手で制球がままならないと痛打を浴びるのは当然の成り行きだ。いい加減にローテーションから外す決断が必要だろう。

しかしエンゼルスはこの33歳の投手と年俸13ミリオンで3年も契約してしまった。確かにアンダーソンは昨年ドジャースで178イニングを投げ15勝、防御率2.57を記録しオールスターにも出場するキャリアハイの成績だった。しかしその前の7年間一度も防御率が4点を切った事がない投手だ。30歳を超えるベテランがキャリアハイを記録したからと言って信用してはならないという見本のような選手だ。それに長期契約を差し出したエンゼルスのGMがマヌケ過ぎる。あと2年半も残る契約。不良債権化の影が忍び寄っている。

もし私がGMなら、30過ぎてキャリアハイの成績を出した選手は基本的には獲得対象から外す。1年契約なら考えなくもないが、長期契約はあり得ない。逆に自分のチームにそんな選手がいて契約上トレード可能なら、今が売り時とさっさとトレード市場に出してしまうだろう。バーランダー、シャーザー、ネルソン・クルーズなどの30代後半になっても変わらぬ活躍を続ける選手もいるが、それこそ突然変異的な例外と思った方がチーム作りの上では間違いが少ないはずだ。

大谷の一発から反撃開始

4点を先行されて圧倒的に不利になったエンゼルスだが、4回裏に大谷がソロで1点を返す。さらに5回にもトラウト、タイスのタイムリーなどで一挙5点のビッグイニングで逆転した。

投手では7回に出たウェブがピリッとせずにヒットと2四球で満塁のピンチを招いたが(ウェブも勝ち試合で出せる投手ではないと思う)、代わったデベンスキーはわずか1球でショートライナーのゲッツー。良い当たりだったのでエンゼルスにしては超ラッキー。デベンスキーにはツキがある。

会心の逆転劇に見えるが実際はカブスの自滅

試合の最大のポイントは5回裏の1死1、2塁でレンフィーフォが打ったダブルプレー確定の1塁ゴロをカブスの1塁手メルビスがエラーして満塁にしてしまったプレーだろう。さらにワイルドピッチであっさりと得点を献上と、いつものエンゼルスを見ているかようなデジャヴー。あれではカブスが勝てないのも当然だ。

一方のエンゼルスも7回裏に無死満塁の絶好の追加点のチャンスだったが、タイスは大振りを繰り返して三振。続くドゥルーリーは注文通りのショートゴロゲッツーと無得点に終わった。タイスに限らずエンゼルスの選手は上位も下位も「オレが一発打って決めてやる」と言わんばかりのフルスイングの選手ばかり。フルスイングが悪いとは言わないが、状況を考えればここは外野フライを打てば十分で、むしろ三振やポップフライだけは避けなくてはならない局面。そんな状況でも同じようにフルスイングを繰り返す選手とそれを容認するベンチ。状況を考えない攻撃と投手起用の拙さがエンゼルスが勝ったり負けたりを繰り返すレベルのチームでとどまっている理由だと思っている。

勝って兜の緒を締めよ

大谷がホームランを打ち、トラウト、タイスがいいところでタイムリー。わずか5安打で7点を奪って逆転勝ち。守備ではデベンスキーがまたもや満塁のピンチを脱出し、ウルシェラ、ネトはファインプレー。さらにウォードのホームランで7得点となりChick-Fil-Aのチキンサンドイッチがタダになるなど、エンゼルスファンにとっては胸のすくような試合となった・・・しかし実際はカブスの自滅のような試合。チームは相変わらず状況を考えないバッティングでチャンスを逸し続ける。まさに「勝って兜の緒を締めよ」と言いたくなる試合だった。

コメント

  1. Gファンですが より:

    野球に試合巧者という呼び方がありますが、エンゼルスは試合巧者と反対の試合拙者だからしょうがない。
    オーナー、GM、監督をセットでアストロズとトレードしたらまともチームになるだろうね。

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