ネビンの油断が招いた逆転負けのダメージを払拭できるか
昨日は実に手痛い逆転負けだった。7回表で6点リード。しかも相手は10連敗中でまさか負けると思うだろうか?そこにネビン監督の油断が出た。ネビンはメジャー初昇格のコルトン・イングラムをテスト登板のつもりでマウンドに送りゲームの流れを一変させてしまった。イングラムの投球は初めて見たが第一印象は背が低すぎる(公称では175センチ)。左のサイドスロー気味に投げるので身長は関係ないという人もいるだろうが、やはりメジャーで大成する投手はみなそれなりのサイズや手の長さを持っている。イングラムがメジャーで活躍するイメージは沸かなかった。テストするなら負け試合かもう99%勝ちが確定している9回とかでやるべきで、テスト登板にしては高い代償を払ってしまった。
流れを変えた大谷の逆転ツーラン!10戦8発と手が付けられず!
今日も先発アンダーソンはピリッとしない。最弱のロイヤルズに先行されリードを許すイヤな展開だ。しかしその空気を一変させたのが5回表、第3打席でグリンキーから放った大谷の逆転ツーランだった!右中間へ弾丸ライナーで運ぶ価値ある一発はメジャートップの24号!
グリンキーの失投だと言う人もいたが、いやいや、そんな易しいボールじゃなかったと思うよ。ほんの少し高かったかもしれないがグリンキーらしい低めへ落ちる変化球。それを見事に捉えた大谷の勝ちだった。これで最近10試合で8発目。まさに手がつけられない無双状態だ。全盛期のバリー・ボンズを思い出したよ。
エンゼルスは次打者トラウトも初球をレフトへ15号ソロを叩き込み、二者連続ホームランで差を2点に広げた。
9回には不調を囲っていたウォルシュも今季第1号をライトへ運んでお祭り状態に。最後は昨日登板しなかったエステベスが三者凡退で締めて長い13連戦を9勝4敗で締めくくった。昨日の実にイヤな試合のイメージを振り切ってロイヤルズ3連戦を勝ち越した。
相変わらず野球IQ低いレンフィーフォ、ベラスケス
レンフィーフォはタイムクロック違反で三振をくらったり、打球に当たってアウトになったり、盗塁も失敗したりと全くパッとしない1日。タイムクロック違反の三振なんてここ一番の大事なところでやらかしたらどうするつもりだ?打席でのアプローチを早くする訓練を日頃からしてないのだろう。
ベラスケスも初球からボールをフルスイングしたり、いらん盗塁失敗で上位に打席を回さないなど相変わらず自己中なプレーが目立った。ロイヤルズのキャッチャー、フェルミンは盗塁阻止率37%の強肩捕手で、無理に盗塁しなくてもいい局面でも走ってしまうベラスケス。しかもレンフィーフォが目の前で盗塁死しているのにだ。昨年も単に自己アピールとしか思えない無謀な盗塁があった。
レンフィーフォ、ベラスケスの2人は野球IQの低さが目立って仕方がない。とにかく今はネト、レンドーン、ウルシェラがおらず、さらもウォルシュも不調では内野の選手層の薄さが際立つ。対策が必要だ。
好調のドルーリーとトラウトの復調は好材料
大谷が絶好調すぎて目立たないがドルーリーが好調だ。ロイヤルズとの3連戦は13打数6安打、2ホーマー、6打点と当たりまくった。ドルーリーは守備でも再三好プレーや頭脳的プレーを見せ、好守に存在感を発揮している。セカンド横への小フライをワンバウンドで捕球して1塁走者を2塁で封殺し、打者走者の鈍足ペレスを1塁に残したプレーなど野球IQの高さを印象づけた。
トラウトも3試合で11打数5安打、1ホーマー、4打点とようやくエンジンがかかってきた。大谷、トラウト、ドルーリーの中軸が揃って打ち出すとエンゼルスの得点力が倍増する。
ウォードも8打数3安打1ホーマーとようやく上り調子、モニアックも打率 .325と絶好調をキープしている。外野はマイナーにも有望株がいるので今年で契約が切れるレンフローをトレードで投手もしくは内野手と交換するのが理にかなっていると思う。年俸11.9Mのレンフローを年俸8M(もしくは2年16M)くらいの選手と交換できれば今年の贅沢税ラインも下回るのでなお良い。
ついにワイルドカード圏内に浮上
ア・リーグではアストロズが4連敗、ヤンキースも敗れてついにエンゼルスがこの2チームの上に立った。ワイルドカード争いでもオリオールズに続く2位に浮上。オリオールズと西地区首位のレンジャースはともに44勝27敗でエンゼルスとは4.5ゲーム差。今後はこの2チームを追いかけることになる。レンジャースは前半は上手く行きすぎている感があるし、昨年ワールドシリーズを制したアストロズはケガ人も多く高齢化が進み、オフにチームを去った選手の後を埋めることもできていないので昨年のような強さはない。エンゼルスはポストシーズン進出はもちろんのこと、ア・リーグ西地区の優勝も視野に入ってきたと言えるだろう。
やはり課題は先発投手
アンダーソンは5回94球で被安打6、失点2。勝ち投手にこそなったが相変わらずの不安定さで、今年の成績はキャリアワーストと言って良い。とにかく被打率 .289、WHIP 1.587、防御率 5.64が示すように今年はヒット打たれすぎ、ランナー出し過ぎ、点取られすぎだ。被打率 .289はメジャーで60イニング以上投げている投手87人中83位!(ちなみにデトマースも .265で70位。1位はご存じ大谷翔平で .178)
今後はいよいよ8年ぶりのポストシーズンを目指して熾烈な戦いが予想される。防御率が6点近い投手にこの先も先発を任せる余裕はないはずだ。エンゼルスはいつまで我慢できるだろうか?高い年俸を払っているからと優先的に使っていては本末転倒だ。
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