辛口寸評:スイープを回避!ギリギリ踏みとどまる

大谷選手

いよいよ崖っぷち

ワイルドカードを争うブルージェイズに2連敗。しかも昨日ウォードが死球でシーズン絶望となりまさに崖っぷちになった。スイープされては6ゲーム差に広がりポストシーズンが遠のく。今日は是が非でも負けられない一戦だ。特にウォードを失った精神的ショックを克服できるか注目の戦いとなった。

頭部への死球を出した投手には何らかの罰則を

頭部への死球で顔面を複数骨折したウォードは60日間の故障者リストに入りシーズンはほぼ絶望となった。一方で当てたマノアは交代させられたが、それはマノアのショックを考慮したブルージェイズが引っ込めただけで、次の登板機会には平然と出てくるだろう。

メジャーには故意死球に対する退場処分はあるが、故意でなければ頭部へのデッドボールだろうが特に罰則はない。

頭へ死球を受けたバッターは長期の欠場を余儀なくされたり、下手をすれば選手生命が終わってしまう。一方で当てた投手は何のお咎めもなく試合に出続けられるのは不公平ではないか。崖っぷちのエンゼルスは主力を失ってまさに当てられ損だ。

手首や指に当てて骨折させてしまうケースも多いが、頭部への死球はそれとは意味合いが違う。たとえ故意でなかろうとバッターの頭部に当ててケガをさせてしまった投手は相手のバッターが復帰するまでは同等の期間を出場停止にするくらいの罰則が必要ではないだろうか。

チャンスで打てないエンゼルス

とにかくエンゼルスはチャンスで全く打てていない。2試合で得点は大谷のソロとウォードの押し出し死球のみ。エンゼルスは初回から1死1、3塁、2回は無死1、2塁とチャンスを作り続けるが、相変わらず得点圏に走者がいるとことごとく凡打してしまう。特に三振が多すぎる。犠牲フライや進塁打で良いところでも「オレが決めてやる」とばかりにマン振りするバッター。シチュエーショナル・バッティングというのを誰か教えてやってよ。

3回、1死満塁でレンフローがセンターへ犠牲フライで1対0。これで3試合ともエンゼルスが先制した。レンフローはチャンスで打てない打席が続いたが、最近無理にフルスイングをせずに右方向へ追っつけたりバッティングスタイルに変化が見られる。汚名返上の第一歩だ。しかし後が続かず最少得点で終わった。

今日のアンダーソンは粘った

先発はアンダーソン。今季17試合に先発して5勝6敗、防御率5.23と期待外れもいいところだ。あと丸2年も契約が残っており不良債権の香りがプンプンするが、今日のアンダーソンは4回まで無失点。5回にメリーフィールドに同点タイムリーを打たれたが、7回1死まで101球で1失点と先発としては上々の出来だった。残り2ヶ月、アンダーソンが期待通りに働いてくれないとエンゼルスのポストシーズンは遠のくばかりだろう。

ついに送りバントの重要性に目覚めたネビン監督

問題は打線だ。この3連戦いずれも9イニングで1得点だけ。得点圏では27打数ノーヒットとあきれるほどチャンスで打てない。しかし今日は投手が踏ん張って何とか1対1のまま延長に突入した。

タイブレークの10回表、ウォーラックが送りバントを決めて1死3塁。6月まで全く送りバントをしなかったネビン監督だが最近はバントを多用するようになった。

メジャーでは送りバントは得点効率が悪いというのが定説になっている。確かに相手にアウトを一つ献上するわけだから何点取れるかという期待値が下がるのは当然だ。しかしとにかく1点でいいから得点を取る確率はバントで2塁に送った方が高いだろう。

今日の試合、この延長10回に1点を取れるか無得点で終わるかはシーズンを左右しかねなかった。送りバントは当然の策だ。1死で3塁にランナーが行くと前進守備を強いられる内野にプレッシャーがかかるし、ワイルドピッチも許されないバッテリーも同様だ。相手にプレッシャーをかけ続ける事は勝負を有利に運ぶための鉄則だ。

レンフロー、エンゼルスのシーズンを救う決勝ツーラン

ここで打席に立ったレンフローがレフトへツーラン!ホームランだったからランナーはどこにいても一緒だったが、やはり相手にプレッシャーをかけた事がホームランという結果を生んだと思う。9回から登板したエステベスが10回もマウンドに上がり、1点で凌いで何とか勝利をもぎ取った。ウォード欠場のショックを乗り越えての勝利はエンゼルスにとって非常に大きかった。ライバルに対して負け越したのは痛いが、1勝2敗ならまだ踏みとどまったと言えるだろう。

2度の大谷敬遠に敵地でも大ブーイング

大谷はこの試合2つの申告敬遠受け2回しか勝負してもらえなかった。ブルージェイズの立場からすれば当然なのだが、大谷の打席を見たいのは敵味方のファンも同じだ。メジャーで最高のコンテンツ、つまり一番客を呼べる大谷の打席をスキップすることはプロスポーツとしてあるべき姿なのだろうか?

お金を取って観客を呼び、スポンサーは大衆が注目するから多額のスポンサー料を払う。プロスポーツは観客にハラハラドキドキを提供するから成り立っているのだ。一番盛り上がるシーンをスキップできる敬遠というシステムには手を入れるべきではないだろうか。

敬遠できる回数を制限するとか、敬遠の場合は2塁まで行かせるとかいろいろなアイディアもあるようだが管理人の考えるルール改正はこうだ。

申告敬遠、もしくは1塁が空いている状態で1球もストライクを投げずに歩かせても敬遠とみなし、そういう場合は攻撃側は誰か別のランナーを1塁に送って塁を埋め、敬遠されたバッターをもう一度打席に送れるようにする。

このルールにすれば敬遠する意味がなくなるので、投手は否が応でもバッターと勝負しなくてはならなくなる。観客は確実にお目当てのバッターと投手の勝負を見られるからこれ以上のファンサービスはないだろう。

早くAI判定を導入してくれよ

この3連戦はエンゼルスの打線がひどかったが、球審のストライクボールの判定もひどかった。それもほとんどがエンゼルスに不利に働く判定ばかりだった。敬遠の所でも触れたが、観客にスリルとストレス発散の場を提供するのがプロスポーツ成立の要件だ。せっかくのビッグゲームで観客がストレスを溜めるような判定が続いていいものだろうか?際どいプレーにはビデオ判定が導入されたように、ストライクボール判定にも早いところAI判定を導入して欲しい。審判の判定が注目されるのはあるべき姿ではない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました