辛口寸評:移籍組が躍動、最強ブレーブスに完勝!

大谷選手

メジャー最高勝率のブレーブスに挑戦!

移動日もなくトロントからアトランタに移動しての3連戦。ちなみにアメリカ人に「トロント&アトランタ」と言っても全く通じないと思う。トロントは「ラナ」、アトランタは「トゥラーナ」と発音する。

ブレーブスはメジャー最高勝率でナ・リーグ東を2位に11.5ゲーム差で独走中。プレーオフ進出確率は100%と計算されている。天地がひっくり返ってもプレーオフに行く事は確定というわけだ。メジャーイチの199本の本塁打を放ち、チーム防御率も3.87、投打共にトップクラスの最強チームである。

エンゼルスは予定されていた先発のキャニングが前日に身体の疲労を訴え、急遽シルセスが登板となった。キャニングはこのところ力投が目立っていたし、7月にはメジャー先発では今季最多の120球を投じた試合もあった。去年は故障でほとんど欠場していたしやむを得ないだろう。

レンヒーフォと交換でトレードされたクロン

昨日ロッキーズから獲得したクロンとグリチャクが早速スタメンに名を連ね、ネビン監督のお気に入り戦法であるジグザグ打線が組まれた。

ちなみにクロンは2011年のエンゼルスのドラフト1位指名選手。しかしその半年後にプーホルスが移籍してきたため、メジャーに上がっても同じ1塁手ということでなかなか出場機会に恵まれなかった。そして2017年オフにほぼタダ同然(Player named later)でレイズに放出された。その時の交換相手としてエンゼルスに来たのがまだメジャーに上がる前のレンヒーフォだった。脳筋型のユーティリティプレーヤーであるレンヒーフォが相手ではこのトレードはエンゼルスの大損だ。

そもそもモレノの口添えでピークを過ぎたプーホルスを獲得しなければクロンはエンゼルスの正一塁手としてもっと活躍できたはずだ。クロンがメジャーに昇格した2014年からプーホルスがエンゼルスを去った2021年までの8年間の成績を比較すると、本塁打こそプーホルス 187本、クロン 146本だが、OPSはプーホルス .741に対してクロン.798とクロンが勝っている。似たような成績の2人だがその間の給料はプーホルス2億1200万ドルに対して、クロンは1580万ドルに過ぎなかった。チーム編成に口出しして大損を繰り返しているのがモレノだ。

いきなりレンヒーフォ本塁打も相変わらずタイムリー欠乏症

エンゼルスは先頭レンヒーフォがいきなり先頭打者ホームラン。そして大谷は死球。ブレーブスの先発モートンは今日は制球が安定せず、さらにレンフロー、ムスタカスにも死球を与え2死満塁まで行く。こういう時こそ初球攻撃は控えてじっくりと球を見るなどチーム全体で攻略していくことが大事だよ。だがグリチャクは三振で結局1点どまり。いや、もう、ソロで得点、チャンスでは三振というシーンがずっと続いているよ。

下の表のようにエンゼルスはランナーを得点圏に置いた打席(RISP=Runners in Scoring Posision)での三振がメジャー最多の266個もある。得点圏打率は .244で下から5番目だ。とにかくチャンスになると打線が沈黙。「オレが決めてやる」とばかりにマン振りするバッターが多すぎる。今日は9回にクロンが1死2、3塁から久々にタイムリーを打ってRISPでは8打数1安打となった。それでも前節のブルージェイズ戦から4試合で36打数2安打と目を覆いたくなる状態が続いている。

先発、リリーフと揃って好投!移籍組も活躍!

シルセスは球に力が合った。コントロールも良く5回を63球、被安打3、オルソンのソロの1失点のみで投げきった。続くソリアーノ、ループも無失点で仕事をこなし、最後は新加入のロペスが打者7人を2四球のみで抑えきった。ロペスは100マイルの速球を連発。細かいコントロールがあるタイプではなくエステベスに近い豪腕型投手。でも試合終盤に100マイルの速球をバンバン投げる投手がいるのは相手からすると脅威だ。間違いなくブルペンはアップグレードされた。

今日の試合は強打のブレーブス打線を被安打4、1失点で抑えた投手陣が素晴らしい働きだった。内外野の守備も良く、1塁手クロンはネトの代名詞?ワンバウンド送球を難なくキャッチしてくれた。

打線は相変わらずソロ本塁打での得点が多く効率が悪いが、新加入のクロン、グリチャクともヒット、打点がついたのは良かった。ウォーラックも長いトンネルを抜けて復調の兆し、本日は4打数3安打の猛打賞。あと三塁打が出ればサイクルヒットだった(さすがに三塁打は無理だろうが)。

逆に気になったのはモニアック。5打数ノーヒット4三振と散々。空振りが多くバットにボールが当たらない。ちょっと調子を落としているので打順を考えた方が良さそうだ。

大谷は本塁打性の当たりをキャッチされた

大谷は今日も敬遠を含む2四死球。しかしシングルヒット2本で5打席中4打席で出塁。最後の打席はあわやホームランという際どい当たりだったが、センターがジャンピングキャッチして惜しくも本塁打とはならなかった。大谷にしてみれば完全に詰まった当たりだったと思う。アウトにはなったが2人のランナーがそれぞれタッチアップで進塁できたので良い仕事だった。四球が多いにもかかわらず好調をキープしている。

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