繰り返される淡泊で状況を考えないバッティング
フィリーズとの初戦に6対4で敗戦した。一時は2点リードしながらジオリトは決定的な本塁打を3本許し、11安打を放ちながら7安打のフィリーズに敗れた。
攻撃では5回表のオホッピーが象徴的だった。同点に追いつかれた直後に1死3塁のチャンス。何としても勝ち越したいシーンだ。打ちやすい球をじっくり選んで、外野フライ、緩い内野ゴロでもOKだが、三振と内野フライだけは避けなくてはならない。しかしオホッピーは初球を打って注文通りのセカンドフライ。初球を打つのが悪いとは言わないが、なぜその結果が最悪の内野フライなんだ?まさに相手の思うツボじゃないか。状況を考えないバッティング!今シーズン何度繰り返されたシーンだろう?
エンゼルスは敗退マジック3
これで63勝69敗、残りは30試合だ。ポストシーズン進出の目安と言われている90勝に到達するには27勝3敗が必要だ。敗退マジック3と言ったところだ。
振り返ると8月3日のマリナーズ戦、ホームで2点リードの9回にエステベスが満塁ホームランを食らって逆転負けしたのが転機だった。8月1日の時点ではエンゼルスはマリナーズに0.5ゲーム差をつけてア・リーグ西地区の3位だった。しかしそこからエンゼルスは大失速、逆にマリナーズは快進撃で現在ア・リーグ西地区の首位に立っており、エンゼルスとは11.5ゲーム差となっている。
トレードデッドラインではエンゼルスは買い手となり、マリナーズは売り手を選択したというのにまさかマリナーズがここまで伸ばしてくるとは想像もしなかった。マリナーズの強さの秘密はやはり投手力だ。現在チーム防御率3.64はメジャートップである。
大量失点の試合をいかになくすかが勝負の分かれ目
マリナーズはここまで131試合で、6点以上失点した試合は36試合しかない。その勝敗は9勝27敗(勝率2割5分)、逆に5点以下に抑えた試合は95試合あり勝敗は66勝29敗(勝率6割9分4厘)だ。
一方エンゼルスは6失点以上の試合が48試合もあり、勝敗は6勝42敗(勝率1割2分5厘)という惨憺たるものだ。逆に5失点以下の試合は84試合あり57勝27敗(6割7分8厘)と大きく勝ち越している。
つまり野球は投手が6失点以上すると極端に勝率は低くなり、5点以下に抑えれば大きく勝ち越せるのだ。現在のマリナーズとエンゼルスのゲーム差(11.5)は6失点以上した試合数の差(12)にほぼ同じだ。エンゼルスの再建は6点以上の大量失点のゲームをいかに少なくするかにかかっている。
期待外ればかりのトレード加入組
トレードデッドラインまでに若手と交換して獲得したトレード獲得組(今シーズン限りのレンタル選手)もひどい成績ばかりでどこが戦力補強だったのだろう。良くなったのはロペスの防御率くらいであとは全員が前チームよりも成績を落としている。ミナシアンGMの選手を見る目がないのか、何か環境的な問題があるのか・・・・彼らのほとんどはオフにチームからいなくなるだろう。こんなことなら若手を使った方が来年以降のためには全然良かった。
エンゼルス移籍後の成績と前チームでの成績(括弧内)との比較
- グリチャク 打率 .140(.308)、OPS .470(.861)
- クロン 打率 .217(252.)、OPS .563(.740) ケガで離脱中
- エスコバー 打率 .216(.236)、OPS .558(.695)
- ムスタカス 打率 .249(.270)、OPS .699(.795)
- ジオリト 防御率 6.89(3.79)、WHIP 1.469(1.223)
- リオーネ 防御率 5.25(4.40)、WHIP 1.833(1.239)
- ロペス 防御率 2.31(4.29)、WHIP 1.457(1.310)
コメント
マリナーズとの差はオーナーとGM?戦略のないつぎはぎ補強をしてるから?今日のリリースを見て大谷はどう思うだろう。こんなチームだから残りたいか、こんなチームなら出ていきたいか。オフが目が離せない。
怪我人が多すぎて戦略もへったくれもない感じでした。投手を育てられない事、守備を軽視する風潮、振り回すばかりでチームバッティングの意識が低い選手が多い事、そして何よりもそららの原因がどこにあるのかオーナーが真剣に向き合ってこなかった事が、現状につながっていると思いますね。多少選手を入れ替えたり補充すれば解決する問題ではないですね。
フリオ・ロドリゲスの復調の時期も大きい気がしています。
これも、エンゼルスとの4連戦スイープでの活躍がお目覚めだったと思います。
(憶測ですが)大谷との延長契約→球団の高額売却を
目指してTDLで買い手に廻りましたが、
自分の感想としては、それで、このレベルしか手に入らないのか、打者は長期怪我人の
補充レベルだし、肝心な所でエラーする守備陣を抱えるエンゼルスに、このクラスの
投手か、これが、現在のチームとしての限界だと、これで上位クラスとの連戦は厳しいと
案の定でした。