大谷の再引っ越しは避けられないだろう

アメリカ生活

現代ビジネスの報道によると、大谷の自宅情報を晒したフジテレビ、日本テレビが大谷とドジャースから出禁を食らったという。

大谷翔平が「豪邸報道」に猛激怒していた…!日テレとフジが「出禁」になった「深刻すぎる理由」(週刊現代) @gendai_biz
「ロサンゼルス・ドジャース」で活躍する大谷翔平(29歳)から、日本テレビとフジが「出禁」になったことが、週刊現代の取材で明らかになった。

両局の報道で自宅情報を漏らされた大谷は家族の安全が脅かされるかもしれないことに激怒し、両局は大谷の過去映像を使用することも禁じられ、実質大谷の取材から閉め出された格好だ。

簡単に特定できた大谷の家

大谷の新居購入が報じられたのは5月22日のことだが、ドジャースの公式サイトが家の画像と共に場所はLa Cañada Flintridge市で金額は7.85ミリオンと告知した。

アメリカでは不動産の売買情報は完全にオープンなので現在売りに出されている家も、過去の取引も全て公開情報として見ることが出来る。私がrealtor.comというサイトでロケーションがLa Cañada Flintridge、価格が7M以上で検索をかけると該当の家は簡単に見つかった。というかこの条件に引っかかる家は一軒しかなかった。
https://www.realtor.com/realestateandhomes-detail/4245-Chula-Senda-Ln_La-Canada-Flintridge_CA_91011_M17208-91413

取引日が5月15日で、価格は7.85Mとドジャースの発表通りだ。ドジャースのサイトの画像と不動産サイトの画像を比較すると同一の家であることが確認でき、住所も分かった。ここまでわずか数分の作業だ。

セレブの住む家にはセキュリティゲートが必須に

ロサンゼルスの住宅地やマンションでは安全のためにセキュリティゲートがついているコミュニティが多い。新しい住宅地に多いが、ロサンゼルスで不動産開発は一戸単位ではなく、例えば100戸分の区画がまとめて開発される。その区画は完全にフェンスで囲われて外部との出入り口となる道路は1本か2本しかない。その道路には外部の車や人間が勝手に入って来られないように鋼鉄製の扉が設置されるのだ。

ゲートのタイプとして一番多いのはカギや暗証番号で扉が自動開閉するものだが、これは住民の車の後を付いていけばそのまま入れてしまうのでセキュリティとしてはかなり弱く、ないよりはマシというレベルのものだ。

そこで有名人や資産家は区画の入り口にゲートと共に24時間管理人が待機する、より強いセキュリティの備わったコミュニティに住むことが多い。外部の人間が区画内に入るにはあらかじめ住人から管理人にゲストの名前や訪問日時などを連絡しておいてもらう必要があるのだ。

例えば下の地図はNewport CoastというNBAの故コービー・ブライアントらも住んでいたオレンジ・カウンティの高級住宅街にある区画の1つだが、赤線で囲まれた部分が一体開発された地区で、ここと外部をつなぐ道はグリーンの円のところだけだ。

グリーンの円の部分を拡大してみると管理人が待機する立派な建物があるのがわかる。

大谷の家にはセキュリティゲートがない!

もちろん例外はあって古くからの高級住宅街、例えばビバリーヒルズのような所はそのようなシステムにはなっておらず一般道が各家の前まで来ているので外部からの侵入者に対するセキュリティは低い。

そこで大谷の新居のある区画を航空写真やGoogle Street Viewで見てみるとビバリーヒルズなどと同じで自動開閉式ゲートどころかセキュリティゲートそのものが設置されていないようだ。日テレやフジはセキュリティゲートがないのを良いことに取材班が大谷の家の前までカメラを持って押しかけ近所の住人にインタビューまでしていた。

他人のプライバシーはお構いなしに押しかける日本のテレビ局のモラルの低さにはあきれるが、例え報道がなくても私が検索できたように大谷の家は簡単に特定され、ファンに知られるのは時間の問題だった。だからこそ私は大谷も家を買うなら上の地図のような外部と完全隔離された住宅地の家を選ぶものと思っていた。

スポーツ選手の家は空き巣に狙われる

ロサンゼルスでは映画スターなどの住居情報はかなりオープンで、スターの家を巡るツアーなども非常にポピュラーだ。映画俳優は人気商売でプライバシーがある程度犠牲になるのも仕事のうちだが大谷はただの野球選手。それに映画スターなどは当たり前のように複数の住居を持っており、公開された家とは別に秘密の自宅(本当の自宅)もあるだろう。

さらに困ったことだが、野球選手は遠征の日程などがオープンなので大谷や夫人が家にいない日も簡単にわかってしまい映画俳優などよりも空き巣などに狙われるリスクは高い。実際スポーツ選手の家に空き巣が入る被害は後を絶たない。最近の例では今年の5月22日に(ドジャースが大谷の家のことを発表した日だ)NBAロサンゼルス・クリッパーズのセンター、イビチャ・ズバッツ選手の家が3人の空き巣に入られている。

スポーツ選手の自宅はより強力なセキュリティが求められ、唯一の自宅を公開された大谷が家族の安全を懸念するのは当然だ。

なぜセキュリティゲート付きの家を選ばなかったのか

大谷がどういう経緯でこの家を選んだのかはわからない。街と予算だけ決めて単純に気に入ったから買ったのかもしれない。しかし有名人が顧客の不動産業者ならもっとセキュリティについてアドバイスできたはずだ。自宅情報を晒した日テレやフジが非難されるのは当然だが、セキュリティのない家を仲介した不動産業者も責められてしかるべきだ。

ちなみに不動産売買の仲介手数料は5%。売主側の業者と買主側の業者で折半するのが普通で、単純計算で手数料として19万6250ドル(約3000万円)ずつが両者に支払われたことになる。これだけ儲かるのだから何としてもディールを決めたかっただろうが。

大谷の再引っ越しは避けられないだろう

このままでは大谷の自宅前をファンや野次馬が毎日のようにうろつくことは想像に難くないし、中には侵入を試みる不届き者や強盗もいるかもしれない。大谷の財力なら自宅前に警備員を24時間雇うことは可能だろうが、それとて人々が自分の家の前までやってきたり写真を撮ったりすることを止めることはできない。大谷のせいではないとは言え、近隣住民との間に摩擦を生むことも十分考えられる。行列の絶えないラーメン店が付近の住民からクレームされるようなものだ。

そういうことを考えると大谷がセキュリティゲートのないこの家からゲート付きで24時間ガードマンが待機するセキュリティの高いコミュニティに再度引っ越しするのは避けられないように思える。大谷は新居への引っ越しも終えてないかもしれないが、一度も住むことなく新しい家に買い換える可能性も高いのではないだろうか。

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